車社会にはドライバー同士のいくつかの暗黙のルールがあります。
その中で代表的な合図がライトカットです。
ライトカットは様々な場面で活用されています。
この記事では運転手が事故なくスムーズに運転できるように長年培ってきた暗黙のルールのライトカットの意味ややり方をご紹介しています。
ライトカットとは
ライトカットとは文字通り車のライトを消すことです。
ずっと消すのではなく一時的(瞬間的)に消します。
ライトカットには色んな意味があり、この暗黙のルールを理解していないと、せっかくの相手の合図を見逃してしまうことになります。
車のライトカットの意味ややり方!
合流地点でのライトカット
高速道路で合流する場合にライトカットをしてくれる場合は「車線に入ってください」という意味です。
この場合は遠慮せずに速度をあげて早く入りましょう。
もたもたすると相手の走行にも影響がでてしまいます。
車線変更時のライトカット
車線を変更する際のライトカットも同じです。
相手の好意ですので有難く受け取りスムーズに車線変更をしましょう。
ありがとうの合図「サンキュウハザード」は必ずしましょう。
大型トラックのライトカット
大型トラックの場合も同様です。
一般道や高速道路でドライバー同士が車に道を譲る時にライトを消して合図をします。
これは「私の前に入っても大丈夫ですよ」という合図です。
ライトを消された側も道を譲ってもらえたことを確認できて安心して進路変更ができます。
こうすることでお互いの安全を確保するとともに感謝の気持ちも芽生えます。
サンキュウハザードは必ずしよう
道を譲ってもらって車線変更が完了したらハザードをたくと思います。
このハザードの意味は「道を譲ってくれてありがとう」の挨拶です。
たまにこのハザードをしないドライバーもいますがこれは少し行儀が悪いと言えるでしょう。
法律的に何の決まりもない合図ですがトラックの運転手の世界ではマナーを知らない運転手となってしまいます。
一般車からのライトカットはかなり嬉しい
私がトラックドライバーをやっていて非常に嬉しいことは一般車のドライバーからのライトカットです。
リミッターが装着されている大型トラックの車線変更は一般車からしたら正直うざいと感じるかもしれません。
その気持ちはすごくわかるのでトラックドライバーも一般車がスムーズに走っている所をわざわざブレーキを踏ませてまで車線変更をしようとは思いません。
そんな中で一般車のドライバーの方からライトカットをしてもらうと本当に嬉しい気持ちになります。
サンキュウハザードもいつもより長めにしてしまいます (笑)
その他のライトカットの意味とは
ライトカットは道を譲る以外にも暗黙のルールとして使われています。
それは知り合いのドライバーと道路上で平行になった時の挨拶です。
クラクションを鳴らす場合もありますが周りの車に迷惑がかかるのでライトカットをします。
その他には信号待ちで停車した時にライトを消します。
トラックのヘッドライトの高さは普通車のルームミラーやバックミラーに反射してかなりまぶしいです。
その為に信号での停車時にはヘッドライトを消すようにしています。
道路上でのパッシングの意味とは
逆にパッシングはどういう意味があるのでしょう。
近年あおり運転が話題になっていますがパッシングはあおり運転の代表みたいな行為です。
しかしながら有難いパッシングも運転手どうしの暗黙のルールの中には存在します。
道を譲るとき
「車線に入るな」の時のパッシングはよく見かけますが実は道を譲る時にもパッシングを使う場合もあります。
この場合のパッシングは「車線に入るな」のパッシングと勘違いされないように極力短めの1回だけのパッシングのします。
しかし相手ドライバーとの間合いや微妙な雰囲気もあるので意味を感じ取るのが難しい場合もあります。
先に行かせてもらいます
交差点や現場などに入る時に右折待ちをしているトラックがまっすぐ走ってくる対向車に対して「こちらが先に右折させてもらいますね」という意味でパッシングをする場合があります。
相手に少し減速をしてもらわないといけないタイミングの時によく使います。
パッシングだけでなく手を上げて挨拶を重ねてする場合が多いです。
ハイビームの消し忘れ
対向車のハイビームが眩しいときの合図です。
車の通りの少ない高速道路や田舎道ではハイビームで走ることが多いです。
対向車が来た時にハイビームのまま走ってしまうことは多々あります。
「ヘッドライトを下げてください」という意味でパッシングをすることがあります。
警察の取り締まりのお知らせ
何の変哲もない所でいきなり対向車からパッシングをされるケースがあります。
それはその先で警察が取り締まりをしているお知らせかもしれません。
いわゆる「ネズミ捕り」です。
対向する車はそのネズミ捕りの現場をみているわけですから、それをあなたに教えてくれた可能性があります。
さらに警察官がよくする「敬礼」のポーズをしたらほぼ取り締まりとみて間違いないでしょう。
スピードを落としてシートベルトの確認をしましょう。
対向車に対してのお礼は敬礼のポーズでいいでしょう。
道を譲る時ライトカットとパッシングはどっちがいい?
道を譲る際はライトカットを行いましょう。
なぜかというと、ライトカットは明確に道を譲るという役目がしっかりあり、他にも感謝を伝える意味も含まれています。
反面パッシングは、ネガティブな意思表示で使われることも多く、相手の受け取り方次第ではあおり運転にも間違われる可能性があるので、道を譲る目的でも容易に使わないことを推奨します。
ライトカット以外の道を譲る合図
道や進路を譲ってあげる合図として「右のウインカーを出す」があります。
高速道路で昼によく使う合図です。
昼間はライトを消していますから代わりに右のウインカーで合図をだします。
お礼はお決まりの「サンキュウハザード」です。
ありがとうはライトを消して
夜間走行で進路を譲ってもらった時に抜きざまに「ありがとう」の意味でライトを消すことがあります。
その後、抜いてからさらにサンキュウハザードをします。
ハザードだけでなく、ハンドサインも付け加えるともっと好印象ですね。
絶対にしなければならないわけではないですが、厚意で譲ってもらった場合は運転する者同士、お礼をするのが暗黙のルールというようになっています。
ライトカットは違法になる?
車のライトカットの合図は一般的には、他のドライバーに対してヘッドライトを一時的に消す(または点滅させる)ことです。
ライトカットでさまざまなメッセージを伝えることができます。
しかしヘッドライトを一時的に消す(または点滅させる)ことは、交通ルール違反となる可能性があります。
なぜならヘッドライトが他のドライバーや歩行者にとって重要な視認性を確保しているからです。
つまり安全上の問題、見えにくくなるので道路交通法違反の可能性があるということです。
「ライトカット」に関するよくある質問
ライトカットは違反ですか?
車のライトを手前に引くとどうなる?
パッシングは違法ですか?
信号待ちでライトを消すのはなぜ?
さいごに
今回は車や大型トラックのライトカット、ドライバー同士の暗黙のルールについてご紹介しました。
ドライバー皆が譲り合いの精神で走ると交通社会もスムーズになるし昨今世間をにぎわせているあおり運転による事件も減ると思います。
皆さんも是非ライトカットで道を譲ってみませんか?
最後まで読んで頂きありがとうございます。